Q&A・ニキビは潰すと早く治る?
「ニキビを潰すと跡になってしまうから潰してはいけない」とよく言われます。でもポツッと肌に突出しているものを思わず「潰したい!」という思いに駆られてしまうものです。一方で「ニキビは潰すと早く治る」という説もあります。思い切ってプチッとやってよいのでしょうか? ニキビが出来てしまったら「潰してはいけない?」「潰したほうが良い?」どちらが本当なのでしょうか。
白ニキビと黒ニキビ
ニキビには実は「潰してよいニキビ」と「潰してはいけないニキビ」があります。潰して良いのは白ニキビと黒ニキビという炎症を起こしたり化膿したりする前段階の「初期のニキビ」です。芯を出すことでその先の悪化を防ぐことができます。白ニキビは皮脂が毛穴に詰まっている状態で、黒ニキビは毛穴が開いて詰まった皮脂が空気にふれて酸化した状態です。これがアクネ菌が増殖すると皮脂を食べて活発になり化膿する黄ニキビへ進行してしまいます。アクネ菌を増やさないためにも、白・黒ニキビ段階での解消が必要なのです。ただし、爪や普通のピンセットなどで取り除こうとすると、ニキビの周囲などを傷つけてしまい、雑菌が付着してかえって炎症を起こしてしまい、クレーターのようになってしまいます。よく言われる「自分でニキビを潰してはいけない」状態ですね。ドラッグストアなどで販売されている「コメドプッシャー」で、入浴や洗顔後の毛穴が開いて清潔な状態でニキビの中を取り除くのがセルフケアとしてはベストです。しかしちょっと自信がないな・・・という方は皮膚科などで処置してもらいましょう。コメドプッシャーで自分で処置した場合も、毛穴は開いた状態にせず清潔に保ちます。無理やり取り除くのは、白ニキビも黒ニキビもNGです。
潰してはいけないニキビ
炎症が始まっていない白ニキビなどは、正しく潰すと早く治る可能性があります。しかし炎症が進んでしまった「赤ニキビ」や「黄ニキビ」は潰すとニキビ跡になる可能性が大です。というのは、赤ニキビや黄ニキビは毛穴の深い部分にまで炎症が進んでいるので、中の芯が出しにくいという状態なのです。細菌の死骸や膿などが薄い膜に包まれて形成されていますが、奥まで無理やり膿を出そうとすると細菌などが毛穴の中に広がってしまいます。治りにくい、繰り返しできるという原因にもなります。もしも膿を取り出すなら、表面上のもののみにしましょう。炎症がひどくなったニキビは、真皮まで炎症が進んでいます。真皮はターンオーバーができないので、傷つくと一生跡に残ってしまうという構造になっているので慎重さが求められます。
医療機関でニキビを潰す?
自分でニキビを潰すというのは、たとえ「潰してよい」とする白ニキビでもリスクを伴います。まして爪で潰したり、ピンセットでつまんだりというのは、皮膚に傷をつけ雑菌を繁殖させてニキビ跡に発展させてしまうのです。そこで、医療機関でニキビを潰すという方法があります。潰すというよりも「中身を取り出す処置」ということになります。レーザーや面ぽう圧出という方法が一般的です。特に面ぽう圧出は保険適用もあるので、ポピュラーな治療法ですね。病院に行く手間はありますが、セルフケアよりも仕上がりも安全性も優れています。